現代の日本における手元供養とは、家族の遺骨をお墓や納骨堂に埋蔵する代わりに、自宅(手元)で大切にする供養の方法と考えられます。
次のような手元供養の必要性から、近年ではさまざまな手元供養の方法が提案されております。
現代日本においては、埋蔵に代わる手元供養の必要性が増加していると言えます。その理由としては、現代社会においては、人々のライフスタイルが多様化し、移動や転居が頻繁に行われるため、墓参りをすることが困難になっていることが考えられます。
また近年では、少子高齢化や核家族化が進み、先祖代々の墓を守り継ぐことができない家族が増えております。お墓を持たなくても手元で供養をすることで、先祖を大切に、思いを忘れずに生きることができるとの考えから手元供養を選択する方が増えているのです。
さらに、宗教や信仰心が強くない人でも手軽に行うことができるため、手元供養のニーズは高まっています。お経を唱えることなどの決まりもないため、自分自身の信仰心や価値観に合わせて、自由に行うことができます。
このように、お墓参りが困難な人や、先祖代々の墓を維持することができない人、宗教や信仰心が強くない人など、さまざまな人々のニーズに合わせて、手元供養のニーズが高まっていると考えられます。
一口に手元供養といっても、現代において手元供養の方法や種類は多岐に渡っています。以下に、代表的な方法や種類をいくつかご紹介します。
最近では、リビングなどのインテリアに合わせたデザインの骨壺が登場しています。例えば、以下のようなものがあります。
*ガラス製骨壺
ガラス製の骨壺は、美しい透明感や色合いが、リビングに飾ると素敵なアクセントになります。また、遺骨や遺灰を透明なガラスに入れることで、きれいな形や模様に仕上げているものもあるようです。
*キャンドル型骨壺
キャンドル型の骨壺は、ろうそくを灯すキャンドルような形状で、リビングに置いても違和感がありません。また、キャンドルに火を灯すことで、亡くなった方を偲ぶこともできます。
*インテリア雑貨風骨壺
インテリア雑貨風の骨壺は、色合いやデザインがおしゃれで、リビングなどに飾ると違和感がありません。陶器の骨壺に植物を植えたり、花を生けたりすることができるもものあります。
以上のように、リビングに飾れる骨壺には様々なタイプがあり、好みやライフスタイルに合わせて選ぶことができます。骨壺をリビングに飾る場合は、周囲の人々の意見を聞いたり、家族と相談したりすることが大切です。
遺骨をダイヤモンドに加工する手元供養は、最近注目を集めている手元供養の一つです。この方法では、遺骨を高温高圧下で加工し、本物のダイヤモンドに変えることができます。
この手元供養方法は、遺骨をダイヤモンドに加工することによって、故人の存在感や思い出を身につけることができるという点で、多くの人々から支持されています。また、ダイヤモンドに加工された遺骨は、永遠に残る価値のある宝石として、家族や親族の宝物として大切にされることが期待できます。
取り扱い事業者も増えてきており、遺骨だけでなく遺髪からもダイヤモンドに加工してもらえる事業者もあります。また、事業者によっては複数のダイヤモンドに分割することもできるため、家族や親族間で分けることもできます。
またダイヤモンド以外のアクセサリーに加工するサービスもあるようです。
遺骨をダイヤモンドに加工する費用や期間は、遺骨の量やダイヤモンドの大きさや品質によって異なり、数十万から数百万円に及びます。
しかし、遺骨をダイヤモンドに加工するというのはかなり思い切ったでもあり、家族や親族間で意見が分かれることがあるため、事前によく話し合うことが大切です。
遺骨アートとは、遺骨を芸術的にデザインしたオブジェやアート作品のことです。遺骨を素材としたアート作品は、故人を思い出すことができ、心に残るものとして、最近注目を集めている手元供養の一つです。
遺骨アートの種類は、様々なものがあります。例えば、ガラス製の花瓶や置物、ペーパーウェイト、仏具、フレーム、モビール、キーホルダー、ストラップなど、さまざまなアイテムがあります。これらのアイテムは、遺骨を粉末状にしてガラスなどの材料と一緒に成型されます。また遺骨を直接彫刻した作品や、遺骨を混ぜた絵具で描いた絵画もあります。
また事業者によっては、制作過程で遺族が参加することもできます。
遺骨アートの費用は、作品の大きさやデザイン、使用する素材によって異なりますが、一般的には数十万円から数百万円程度です。
このように、遺骨アートは、遺族の思い出や故人への感謝を表現する手元供養の一つとして、多くの人々から支持されています。
スマートフォンやパソコンを用いて、オンラインで手元供養を行うことができる方法です。
代表的なものとしては、先祖の位牌をスマートフォンのアプリで作成し、手を合わせるだけで手元供養ができるサービスがあげられます。
手元供養は、埋葬や散骨などの一般的な方法と比較して、以下のようなメリットやデメリットがあります。
*家族の思い出として保管できる
手元供養は、遺骨を家族が手元で保管することができます。そのため、遺骨を身近に感じ、亡くなった家族やペットを思い出すことができます。
*特別な意味を持つ形にできる
手元供養では、遺骨をダイヤモンドやアートなどの形に加工することができます。そのため、亡くなった家族やペットにとって特別な、その人ならではの意味を持つ形にすることができます。
*埋葬や海洋散骨と比較して安価である
手元供養は埋葬に比べて、費用が比較的安価な場合があります。特に、骨壺やアクセサリーなどの加工による手元供養は、比較的安価にできる場合が多いです。
*誤って処分される可能性がある
手元供養は、遺骨を家族が手元で保管するため、家族によって誤って処分される可能性があります。そのため、遺骨を保管する場合は、細心の注意が必要です。
*個人情報の流出の可能性がある
全般的に言えることですが、手元供養に必要な個人情報(例:生年月日、氏名など)を提供する場合、その情報が流出する可能性があります。そのため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
*一部の人から「不適切」と見られることがある
現代の手元供養は埋葬や海洋散骨などと異り、まだ多くの人に受け入れられているとはいえない手法もあるため、一部の人からは「不適切」と見られることがあります。そのため、家族や周囲の人々の意見を確認することが重要です。
手元供養には、上記のようなメリットとデメリットがあります。自分や家族の希望やライフスタイルに合わせ、よく考えた上で選択なさってください。
手元供養には、様々な方法があり、それぞれ費用が異なります。代表的な手元供養方法と費用の一例を以下に示します。
【骨壺:数千円から数十万円程度】
骨壺は、一般的なものから高級なものまで、様々な種類があります。素材やデザインによって価格が異なり、数千円から数十万円程度まで幅広い価格帯があります。
【遺骨アクセサリー:数千円から数十万円程度】
遺骨を加工してアクセサリーにする方法もあります。指輪やネックレス、ブレスレットなどの形で製作され、素材やデザインによって価格が異なります。数千円から数十万円程度まで幅広い価格帯があります。
【遺骨ダイヤモンド:数十万円から数百万円程度】
遺骨をダイヤモンドに加工する場合は、一般的なアクセサリーよりは高価で数十万円から数百万円程度のようです。
【遺骨アート:数万円から数十万円程度】
遺骨を加工してアート作品にする方法もあります。サイズや素材、デザインによって価格が異なり、数万円から数十万円程度まで幅広い価格帯があります。
以上のように、さまざまな人々のニーズに合わせて、さまざまな手元供養の手法が考案され提供されております。
現代社会においては、人々のライフスタイルが多様化し、また少子高齢化や核家族化でお墓を守り継ぐことができない方が増えております。
あらゆるご事情の全ての方々に、もっともふさわしい供養を考える一助になれば幸いです。
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