更新日:2026年3月5日
死後事務委任契約とは、ご逝去後に必要となるさまざまな手続きを、あらかじめ信頼できる相手に任せておく契約です。
人が亡くなった後には、葬儀や埋葬の手配、役所への届出、病院や施設の費用精算、電気・ガス・水道などの解約、遺品整理など、多くの事務が発生します。
ご家族が近くにいて対応できる場合もありますが、おひとりさまや、お子さまのいないご夫婦、親族が遠方にお住まいの方、ご家族に負担をかけたくない方にとっては、これらを誰に任せるかが大きな不安になりがちです。
そのような不安に備える方法のひとつが、死後事務委任契約です。
生前に契約を結んでおくことで、もしものときに、ご本人の希望に沿って手続きを進めやすくなります。
なお、財産を誰に引き継ぐかは遺言書、死後の事務手続きは死後事務委任契約と、役割が異なります。
葬儀・火葬・納骨・散骨などの手配
病院や施設の費用精算、退去手続き
役所への届出や保険証等の返納
電気・ガス・水道・電話・クレジットカード等の解約
ご親族やご友人、関係先への連絡
遺品整理や形見分けの手配
デジタル遺品への対応
身寄りがないわけではないけれど、葬儀や各種解約手続き、遺品整理などを家族に任せるのは気が重い、という方も少なくありません。
ご自身で準備をしておくことで、ご家族の負担を大きく減らせます。
*葬儀や埋葬に希望がある方
海洋散骨、樹木葬、できるだけ簡素な葬儀など、ご自身の希望がある場合は、事前に契約内容へ反映しておくことで実現しやすくなります。
死後事務委任契約では、ご本人の事情やご希望に応じて、次のような事項を委任できます。
*行政手続きに関する対応
死亡後の各種届出や返納手続きなど、必要となる行政手続きに対応します。
*ご親族・ご友人・関係先への連絡
事前に指定した方々へ、訃報や必要な連絡を行います。
*葬儀・火葬・埋葬の手配
ご本人の希望に沿って、葬儀や火葬、納骨、散骨等の手配を行います。
*病院・施設の費用清算、退去手続き
入院費、施設利用料の精算や、退去に必要な手続きに対応します。
*ライフラインや各種契約の解約
電気・ガス・水道、固定電話、携帯電話、インターネット、クレジットカード、各種会員契約などの解約手続きを進めます。
*遺品整理や形見分けの手配
ご自宅内の家財整理や、形見分けに関するご希望にも対応します。
*デジタル遺品への対応
サブスク契約、SNS、メールアカウント、各種オンラインサービスなど、生前に把握しておきにくいデジタル情報の整理についても、必要に応じて備えることができます。
*ペットの引継ぎ準備
ご希望があれば、ペットの今後についての準備を契約内容に盛り込むことも検討できます。
委任できる内容は一律ではありません。
「何をどこまで任せたいか」を明確にし、契約書に具体的に記載することが大切です。
ご葬儀についての要望など、死後事務委任契約における委任事項の詳細はエンディングノートを活用して検討するのがおすすめです。
死後事務委任契約や遺言書を書くには、まだ考えがまとまってない…という方にもおすすめです。
死後のことを決める文書として、よく知られているのが遺言書です。
ただし、遺言書で効力を持つ事項は法律で定められており、主に次のような内容です。
預貯金や不動産など財産の承継
遺贈寄付
相続に関する指定
認知など身分に関する事項
一方で、葬儀や埋葬、病院や施設の精算、契約の解約、遺品整理といった死後の事務手続きそのものは、遺言書だけでは十分に対応できません。
そのため、こうした事項に備えるには、死後事務委任契約が別途必要になります。
逆に、預貯金や不動産を誰に引き継ぐかといった財産の処分は、死後事務委任契約では決められません。
財産については遺言書で準備する必要があります。
つまり、
死後の手続きは死後事務委任契約
財産の承継は遺言書
と分けて考えることが大切です。
お気軽にご相談ください
まずは、ご自身がどのような備えをしたいのかを整理します。
葬儀や埋葬の希望、連絡してほしい相手、解約してほしい契約、遺品整理の方針などを考えていきます。
エンディングノートを活用するのもおすすめです。
死後事務委任契約では、受任者選びがとても重要です。
ご本人は死後の手続きを見届けることができないため、信頼できる相手に任せる必要があります。
死後事務は内容が細かく多岐にわたるため、一般の知人等よりも、実務に慣れた専門家や法人に委任するほうが安心です。
受任者と相談しながら、委任する事項を具体的に定めます。
「何をお願いするか」が曖昧だと、後にトラブルの原因となるため、できるだけ明確にしておくことが大切です。
死後事務委任契約には、主に次の3つの費用があります。
契約書作成の費用
公正証書作成の費用
死後事務を実際に執行するための費用
契約時にかかるのは、主に契約書作成費用と公証人費用です。
実際の死後事務の執行費用については、契約内容やご希望によって異なります。
死後事務の費用は、次のような方法で清算されることがあります。
預託金から支払う
遺産から清算する
保険を活用する
それぞれに特徴がありますので、ご本人の財産状況やご希望に応じて検討することが大切です。
死後事務委任契約は、ご本人に十分な判断能力がある間しか結ぶことができません。
不安を感じたとき、気力や体力に余裕のあるうちに準備を始めることをおすすめします。
*個人ではなく法人への委任も検討する
個人の受任者の場合、受任者が先に亡くなったり、病気等で対応できなくなるリスクがあります。
法人であれば担当者が交代しても引き継ぎがしやすく、継続的な対応が期待できます。
*費用の説明と清算方法を事前に確認する
預託金の有無や金額、どの費用が含まれるか、追加費用の考え方などを契約前に確認しておくと安心です。
死後事務委任契約は、ご逝去後に必要となるさまざまな手続きを、信頼できる相手に託しておくための大切な備えです。
おひとりさまの方はもちろん、ご家族がいても遠方にお住まいの場合や、負担をかけたくないとお考えの場合にも、大きな安心につながります。
また、死後事務委任契約だけでなく、必要に応じて遺言書や任意後見契約をあわせて準備することで、より切れ目のない備えが可能になります。
「何から始めればよいか分からない」
「自分の場合、どこまで準備が必要なのか知りたい」
そのような方は、どうぞお気軽にご相談ください。
ご事情やお気持ちを丁寧にうかがいながら、必要な準備を一緒に整理いたします。
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